【カンブリア宮殿 感想】16年連続減益のロイヤルホストのV字復活たった一つの理由
浮き沈みの激しい外食業界で最近元気なのがファミリーレストランのロイヤルホスト。「ちょっと高いけどおいしい」「サービスがしっかりしている」と客からの評判も上々だ。 しかしロイヤルホストは15年連続で既存店の売り上げが前年を下回るなど長きにわたる低迷状態に陥っていた。この状態を立て直したのが現社長・矢崎精二。矢崎は2011年に社長に就任するや、たったの1年で売り上げを回復させる。
矢継ぎ早に改革を進めロイヤルホストを復活させた矢崎の改革の全貌を解き明かす!
面白かった。
他の外食チェーン店に追いぬかれ、下火となっていたファミリーレストラン「ロイヤルホスト」ですが、3年前に矢崎精二氏が社長に就いてから劇的に利益がV字回復しました。
その理由は
「より美味しいものを より多くのお客様に」
を追求した結果です。
この「より」が最重要キーワードです。
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今のレストラン業界は調理効率化と海外から低価格原材料輸入で「美味しいものを多くの人が食べられる」時代です。
効率化とコストカットは頭打ちで飽和状態。
あとはいかにコックとウェイターを縛り付け苦しめ絞りとり捻出した低価格でレストラン同士が競争しています。
はい、低価格化に視点が行き過ぎて「お客の満足」がそっちのけになっています。
「客なんて安けりゃ満足するだろ」とお客を舐めている状態です。
低価格重視で店に1人しか店員を置かないすき家が強盗に入られたり、さじを投げた店員のために緊急閉店続出なんてニュースが最近ありましたね。
→【衝撃事件の核心】まだ強盗に狙われる「すき家」…「俺もできる」犯行が犯行を呼ぶ“最悪の連鎖”(1/5ページ) - MSN産経west
→【地獄のワンオペ】すき家人材不足閉店騒動!それでも社員は賃上げ!【Twitter】 - NAVER まとめ
また、ブラックで有名なワタミなんて社員が過労死した裁判の傍聴席をワタミ社員が独占なんてニュースもありました。
→【現地まとめ】ワタミ裁判で傍聴席をワタミの社員が占領→怒号が飛ぶ騒動に 3/27 - NAVER まとめ
社員を奴隷のように扱う店の料理、美味しいと思いますか?
そんなレストラン業界に疑問を感じ一手を打ったのが「ロイヤルホスト」の矢崎精二社長です。
レストランの本質は「美味しいものを気持ちよく食べる場所」です。
その本質を見失っている他店と違い、ロイヤルホストはお客さんの負担額は増えるが、原材料を美味しいものにこだわったものを、気配りと真心込めたウェイターの接客で提供することにこだわりを再徹底しました。
その結果が利益のV字回復です。
具体的には
・使う牛肉・パスタをワンランク上にする
・調理に蒸らしなどの一手間を加える
・客席の呼び出しボタンをやめて、ウェイターが常に気配りする、空いたカップに即座に気づきおかわりを伺う。
・料理長を多店舗兼任ではなく1店舗1人体制にする
などなど、矢崎精二社長の繰り出す一手が功を奏しました。
物事の奥にある「本質」を見抜き、それを追求するって難しいですが、「本質」を見抜きさえすればそこに突っ走るだけなので簡単とも言えます。
「本質」を見抜く目は自分が肌で感じ耳で聞き手で確かめる経験から養われます。
矢崎精二社長はぽっとでの社長ではなく、末端のコックから叩き上げで社長になっています。
その経験が今のロイヤルホストを支え発展させているのでしょう。