【良心を撃つ】映画「アメリカンスナイパー」感想
「アメリカン・スナイパー(wiki)」はイラク戦争に4度従軍した故クリス・カイル(wiki)が著した実話自伝をクリント・イーストウッド監督(wiki)が映画化したもので興行収入は同じ戦争映画の「プライベート・ライアン」(wiki)を超えています。
予告動画
まず率直な感想をポエムにしました
ちょっとお恥ずかしいですがお読みください
ポエム「番犬の尻尾噛み」
吠えれば吠えるほど
殴れば殴るほど
ヤればヤるほど
減る良心
銃弾爆弾行きかう非現実に没頭し
ヤられた同志の仇討にまた没頭し
引き金を引いた数だけ良心は消耗
果ては心を亡くす
残した家族より
残した同志の意思
弱きを守り強きを挫く
弱さから目を背けながら強さに没頭し
背け続けた弱さがこちらの気を引くべく棘を刺す
命を守ることが命取りになる矛盾と戦う番犬
いつしかその怪物は膨張した強さに圧死する
剛風と臭砂が屍を朽ち覆う
~終~
いやぁ、なかなか考えさせられました。
主人公スナイパーの人生模様と戦闘が淡々と描かれているんですが全く飽きませんでした。
あらすじを兼ねたネタバレフローを書きます
↓↓以下ネタバレ注意↓↓
主人公の心の流れ
俺は強い!荒馬に乗ってカウボーイもできる!
↓
破天荒な生活してたら彼女に逃げてしまい落ち込む・・
↓
軍隊募集?行ってよう!
↓
軍隊訓練辛い・・・
↓
訓練終わりに酒飲もう、あ、カウンターに美女が!
↓
相思相愛になり結婚。子供もできた☆
↓
9.11とんでもない!絶対敵倒す!
↓
伝説のスナイパーと呼ばれ敵をバンバン撃つ!
↓
しかし武器を持った女子供撃つのはしんどい・・・
↓
敵に元射撃オリンピック選手の凄腕が!仲間が何人も撃たれた!!
↓
敵討だ!!
↓
敵強い・・・妻も帰ってきてくれと悲しんどる・・
↓
しかし、敵は絶対倒す!同志のため!
↓
やった!敵の凄腕スナイパーを撃った!!
↓
あ、でも敵の集団に気づかれてフルボッコヤバい・・・
↓
最後に妻に電話・・「もう少しで帰るよ・・・」
↓
あぁぁ、絶体絶命・・応援も来ない・・
↓
おおおお巨大砂嵐きた!これに紛れて逃げる!
↓
アメリカへ帰国、妻と子供も歓迎。けど銃声と悲鳴が耳から離れない・・
↓
元軍人医療病院で回復したよ
↓
戦場の記憶も整理がついたし、家族と幸せに暮らそう
↓
俺と同じ元軍人で悩んでる人がいるらしい、話を聞きに行ったらそいつに殺されてしまった・・・
↓
伝説のスナイパーを称えた大規模な葬儀が行われる
↓
エンドロール
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って感じです。
なんでしょね、銃をバンバンに撃って人を殺める非日常に憑りつかれる主人公。
敵を倒す事しか頭になくなってしまい、まるでロボットのようでした。
自分はロボットとは認めたくない苦悩がまた悲しいです、
ヤるかヤられるかのスリルと仲間意識が戦場に向かわせる。
いつしかより強くなり敵を倒すことが目的になり家族と国を守る本来の目的が霞んでしまってました。
命のやり取りは人にとって最重要だけに狂ってしまうんでしょう。
強いことしか能がなくなり考えることを辞めてしまうのはとても危険ですね。
弱者に目を背けてたら後ろからプスッと刺される結末は必然です。
弱肉強食って単純な仕組みなようでいて様々な感情が渦巻いているのですから、単に強いだけではいけないのです、何事も。
日本では中東情勢が連日報じられており、どんなものか知る意味でも大いに価値あるので是非ご覧いただきたい。
原作自伝
アメリカン・スナイパー (ハヤカワ文庫 NF 427) | ||||
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