【自爆戦死に意味は?】特攻の島 1巻 感想【Kindle期間限定無料】
Kindleにて期間限定無料なので読みました。
回天という戦争中の人間魚雷の話です。
人が魚雷を操縦して敵艦に突っ込み自爆する兵器。
乗る側の苦悩が綴られています。
「死んで自爆する意味は?」
が1巻のテーマです。
「お国のために死ぬ」
という建前上の意味に疑問を感じる主人公。
故郷に残した母の嘆きが胸にあり、疑問は益々募ります。
現代、平和でタラタラと生きてる僕達には縁のない疑問。
そんな僕達が急に死を強制されたらどう思うんだろう・・・・。
マスコミに刷り込まれた敵国嫌悪をぶつけるために死ねるのだろうか・・。
集団的自衛権や中韓との関係から、この漫画の話が現実になろうとしている今。
命の消し合いに意味はあるんでしょうか?
自然界の動物が本能でしている縄張り争いに意味はありません。
そこになんの理性も愛も損得勘定もないのですから。
「犯りたいから犯る」
「食いたいから食う」
「行きたいから行く」
ただそれだけ。
人も所詮は動物。
何千年続く歴史や文化も本能を超えることは出来ません。
むしろ本能が歴史や文化を創りだしのですから。
人が本能ムキ出しの動物と化す戦争。
人でありたいのに、動物に化けなければならない苦しみをこの主人公は味わっているのです。