トラねこの巻

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【他人の夢を叶える罪】映画「予告犯」 感想 レビュー

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 あらすじ


ある日、動画サイトYOURTUBE に、新聞紙を頭に被った男が、某食品加工会社に放火の予告をしている動画が発見される。その後も幾度となく犯罪予告を繰り返す男。警視庁はこの男を“新聞男”と名付ける。サイバー犯罪対策課は新聞男は複数犯であると睨み、新聞男らの正体や動機を探るべく本腰を入れて調査を始めるようになるが・・・。

by wiki

 予告動画

公式サイト

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↓以下 微ネタバレあり注意↓

面白かったし泣けました。
ただの犯罪ものと思いきや犯人の動機が感動的でした。

人が事を起こす動機は「必要性」が生じた時です。
その「必要性」のきっかけは「自分が困った」時。

しかし「自分が困らない」時も「必要性」がまれに生じる時があります。
それは「他人が困った」時。

「他人が困った」時でも見捨てたり蹴落としたりする人が大半を占める競争社会の最底辺に這いつくばる主人公 奥田(演・生田斗真)。
困って困って困り果てたどり着いた地獄で出会った仲間と共に困った他人を救うある計画を実行する・・。
それは社会への復讐でも私怨でも自己顕示でもなんでもなく、純粋な他人への慈愛。

困ったからこそ分かる他人の痛み。
自らの欲に忠実で心が鈍感で固いが故の強さを振りかざし弱者を痛みつける動物にはない、慈愛の心を持つ奥田の壮大な計画・・・。

弱者を笑い飛ばすモノ、虚偽で金を巻き上げるモノ、ズルくあざとく世渡りするモノには理解できない慈愛を社会に振りかざし計画を進めていく人間、奥田。

計画のツールは動画サイトYOURTUBE。
ネットをフルに使い全国民を巻き込み感情を煽っていきます。
身近なネットで繰り出す計画過程が観ていて爽快でした。

欲に巣食われた動物が逆の立場になり慌てふためく様が実に爽快です。
人は自分の身をもって経験しないと他人の痛みはわからないもの。
わからないからこそ他人の立場を想像してあげないといけませんが、それができないのはやはり動物だから。
欲に任せて怒り、偽装し、虐げるのは動物ゆえ。

知恵と勇気と慈愛の心が備わってる奥田のような人はホント少ないです。

優しいからやり返せずいじめられてしまう。
他人の気持ちがわかるから強く言えずいじめられてしまう。
心が柔らかいから傷ついてしまう・・。

人として、せめて人として慎ましやかに生きたいだけなのに。

弱者の時間と体力精神力を絞りカスになるまで搾り取る欲全開の動物・・・。
こんなことをまかり通らせている動物園のような社会・・・。

しんどいです、泣きたいです、寝込みたいです・・。
しかし生きるために動物に従わねばなりません・・。

そんな窮屈さを発散させてくれる映画「予告犯」オススメですので皆様も是非ご覧あれ☆☆☆

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